田谷さんの工房は、
都心からも十分通える距離でありながら、
のどかな雰囲気漂う相模湖の近くにありました。
ご実家のすぐ横に建てられた工房の中は、
女性の作家さんらしく、白い棚に器が並ぶ
明るい空間でした。
お話していると、とても穏やかで、優しいお人柄が
とてもよく伝わってきます。
年下の私が言うのも申し訳ないのですが…、
「かわいらしい」という言葉がぴったりな方です。
でも、大学で陶芸を学ばれた後、
「自然にこの工房で作陶を始めたんです。」という、
その表情や言葉の中に、
ふと陶芸に対する芯の強さを感じました。
それはきっと、私なりに受け止めている
田谷さんの作陶のスタイルからなのかもしれません。
田谷さんの器は、粉引、るり釉、灰釉がほとんど。
その中でも色の強弱が異なっていたり、
象嵌が施されていたりと、「これ」と決めたものに
真っ直ぐに向き合って
作り上げていくような芯の強さを感じました。
工房内を撮影していると「そこも撮るんですか!?」と田谷さん。
何だか申し訳ないので、
今回はあまり写真が掲載できないのですが、
その分、来月の企画展で、
田谷さんの器を実際にご覧いただければいいなと思っています。